みつる工芸は、柿渋染めや草木染めなどの天然の色目を大切に、古来の柄と新しいデザインを融合させたものづくりを目指しています。一枚一枚、職人が丹誠込めてつくるお品は、大量生産品には決して出せない独特の風合いと高級感を持っています。技法においても防染(ぼうせん)や抜染(ばっせん)、伊勢型紙を使った型染めから、シルクスクリーンを使った顔料染めなど伝統技術を継承しながら新しいものを融合させています。
時間と手間をかけ、一枚ずつ染めていった製品が醸し出すあたたかみ、そして”品と味わい”をみなさまの生活の一部に加えていただければ幸いです。


みつる工芸の5つのこだわり

京都大原のよい水と環境、職人による丁寧な手仕事によってみつる工芸の製品は生まれます。今回は、5つのポイントをご紹介します。

みつる工芸の柿渋は、タンニン含有量の高い最高品質といわれる南山城地方産(京都府相楽郡、綴喜郡近辺)のみを使用

天然染料(草木染め)の染料化、染色まですべて手作業で行う

新鮮な大原の山水だけを使用

生地は良質な手びき手織りの本麻など、こだわりの染め下を選定

伝統技術と現代的な新たな手法を組み合わせた、職人の手作業で行われる染色工程

制作工程について

制作における大切な5つの工程をご紹介

□ 伝統の技法の引染(ひきぞめ)

みつる工芸では、主に引染(ひきぞめ)で地色や柄を入れています。引染は、染色技法の一種で、張木(はりぎ)と伸子(しんし)という道具を使い水平に張った反物に染料を刷毛(はけ)引きします。この技法は、細かい柄や文字を表現するのに適しており、 京友禅、印染(しるしぞめ)なども地色を染色します。 

□ 後染めの味はこれで決まり 浸染(しんぜん)

Tシャツやスカーフなどは、縫製後に染める【後染め】にて染色します。浸染(しんぜん)とは、一般的な染め方で、絞り染めなどの技法に応用できる基本の染め方です。(※草木染や多くの染料は、この染め方で染められています。)みつる工芸では、できるだけ温度を上げずに常温にて染める方法を用いています。

□ 防染や抜染のかなめ のり置き

のり置きとは、糊と言われるペースト状のものを伊勢型紙やシルクスクリーンの上から布に置く作業のことをさします。一見容易にみえるこの工程、実は糊の固さや厚みなど、熟練の技術を要する作業なのです。この工程で、染料の入り方や柄の出方が左右されるといっても過言ではない、最も気を使う作業です。

□ こまかい部分は筆で。色挿し・手描き

手描きの味わいは何とも言えず心に響きます。紅柄や墨などの顔料は、直接筆で挿します。

□ 反物の水洗い 水元(みずもと)

反物についている糊や染着していない染料を洗い流す工程を水元(みずもと)といいます。また、この工程によって柿渋で染めたときのにおいの大半がとれます。みつる工芸では、デリケートな天然染料のことを考え、一切水道水を使わずに新鮮な大原の山水だけを使用します。

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